静高ジャンプ

2003年8月19日
 ピンチでマウンドに集まる静岡ナインにはある“儀式”がある。

 輪を解くとき、「せーの」という一ノ宮新士主将のかけ声とともに全員でジャンプするのだ。

「あれは静高に代々伝わるものなんです」
 
 と二塁手の篠宮洸太が教えてくれた。
 
 入学したばかりの頃、初めてあのジャンプを見た篠宮は、「かっこいいな」と思ったという。同時に「オレも早くあの輪に入ってジャンプしたい」とも思った。だから初めて試合に出てジャンプをしたとき、「これでオレも静高の一員になれた」と感じた。
 
 篠宮によれば、あれはただのジャンプではない。

「あれをやると、リラックスできるんです」

 もうひとつ、こんな効果もある。

「みんなでやることによって、一体感が出ます。ああ、みんなといっしょに戦ってるんだって」

 今ではジャンプをしないと違和感があるという篠宮。彼はジャンプをするたびに、伝統校の一員であるという誇りを感じているのだろう。そしてまたこの光景を見てあこがれた中学生が「オレもジャンプしたい」と静高の門を叩く。

 たかがジャンプ、されどジャンプ。静高伝統の隠し味。

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